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「塀の中も寒風」(釧路刑務支所運動会)
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    釧路刑務支所駐車場から臨む外塀

    海岸が近く、

    海鳥の鳴き声が

    時折、潮の香りとともに

    響き渡る中、

     

    昨日は

    第66回釧路刑務支所運動会

     

    覚悟はしていましたが・・・

     

    朝から肌寒く

    来賓者として行くに当たり

    タイツを履き

    冬物の背広を取り出し

    マフラー装着

    手袋装着

    マスク携行

    腰痛バンド装着

     

    万全の態勢で

    臨みました。

     

    2時間じーっと

    寒さの中

    来賓席で

    座り続けることを

    イメージしながら・・・

     

     

     

    わたしども教誨師のほか、

    検察庁、保護司会、

    更生保護女性会、篤志面接委員

    地元町内会長さんなどが

     

    テントの中で

    受刑者の方々の競技を

    見守らせていただきました。

     

    釧路刑務支所は

    定員300名で

    かつては

    過剰収容で

    300名以上いて

    大変でしたが

    現在約200名ほどの

    男性受刑者

     

    いさかいなどの問題行動を

    起こしてしまった方々は

    残念ながら

    参加が認められません。

     

    年々受刑者数は減少傾向

    受刑者の年齢は

    20代から

    80代までと

    孫と祖父の年齢ほどの

    開きがあります。

     

    ひと頃前は受刑者数も多く

    競技種目も盛りだくさん

     

    時代の流れの中で

    年々、受刑者数はもとより

    職員数も減り

    簡素化を余儀なくされてきています。

     

     

    刑務所運動会は、

    受刑者のみなさんが所属される

    工場別対抗競技として行われ、

     

    個人競技、団体競技に分かれ

    点数を競い合います。

     

    今年の新しい目玉プログラムは

    「ウルトラクイズ」

     

    工場ごとに起立し

    ○×クイズが出題され

    間違った人が

    座っていき

     

    最後まで

    残った人数に応じて

    点数が与えられる仕組み

     

    最後のクイズは

    次のようなものでした。

     

    「Aさんが、ある地点まで車で

    行きは時速60キロ

    帰りは時速40キロで

    帰ってきました。

    往復の平均速度は時速50キロ、

     

    ○ですか×ですか?」

     

    答えは×

     

    距離をxとすると
    行きにかかった時間は
    x/40

     

    (ちなみに、私は中学時代、数学で

    速さ、時間、距離の関係

    速さ×時間=距離

    を覚えるにあたり

    ハ(やさ)・ジ(かん)・キ(ょり)として

     

    ハジカイタ(恥かいた)ン○マ」

     

    と覚えたことを

    来賓席で

    懐かしく思い出していました・・・。

     

    帰りにかかった時間は
    x/60

    往復の平均速度は


    距離は、2x


    時間は、x/40+x/60=x/24

    よって、2x÷x/24
    =2x*24/x
    =48

    正解は時速48キロ

    よって

     

    答えは×

     

    運動会で筆記用具もない中で

    これを頭の中で計算される受刑者の

    方々の前に

    私は脱帽するしかありません。

     

     

     

    これら以外でも

    「こういうのを造ってほしい」

    と注文すると造ってくださる場合が

    あります。

     

    ちなみに

    登別中央福音教会の教会堂の長椅子や

    中標津メノナイト教会の講壇は

    刑務所の受刑者の手によるものと

    聴きました。

    (施設名は定かではありませんが)

     

     

    来賓席には

    毛布と

    一人ずつに

    綾鷹のペットボトルが

    置かれていました。

     

    さすがに寒いせいか

     

    どなたも

    綾鷹を

    口にされていない

    ようでした。

     

    テント内は

    風除用に

    横面、背面にビニルが

    貼られていましたが

     

    それでも強風のため

     

    テントの脚が

    しばしばぐらぐらがたがた

    動いてしまい

     

    それでなくても

    職員数が足りないところ

     

    テントがつぶれないように

    数名の職員さんが

    抑えなければならない事態となり

    大変恐縮しました。

     

    テント内には

    なんと2台の灯油ストーブが

    たかれましたが

     

    それを上回る

    風の強さのゆえに

    ストーブが

    あることにさえ

    気づかないほどでした。

     

    競技される

    受刑者の方々は

     

    例年ですと

     

    水色の半そでTシャツ姿ですが

     

    この日はさすがに

    寒かったので

    長袖の上着を

    着用されていましたが

     

    それでも

    開会式でも

    閉会式でも

     

    寒さゆえに

    肩をすぼめる方が

    少なくありませんでした。

     

    徒競争の距離は

    40メートルに

    なっていました。

     

    かつては50メートルあり

    速い受刑者は

    6秒台で走りぬいていましたが

     

    敷地面積が狭いため

    全力で50メートル走りぬくと

     

    その勢いで

    建物にぶつかりかねず

    距離を縮められたのでしょうね。

     

    かつては

    来賓者も

    参加する競技があったり

    一緒にラジオ体操したりして

     

    少しは

    みなさんと一緒に

    体を動かすことができたり

     

    各競技上位3位までに

    賞品を手渡すなどの

    かかわりが持てましたが

     

    近年は

    職員数の減少もあり

    省力化を

    余儀なくされているようです。

     

    私が担当する

    宗教教誨に

    参加されいる方のお姿を

    見つけた時は

     

    あたかもわが子の姿を

    見つけたように

    嬉しい気持ちでした。

     

    この日の早朝、

    桜ヶ岡の自宅から宮本町の

    刑務支所に向かう途中通った

    興津小学校グランドで

     

    児童たちがヨサコイの

    練習をしている姿が見えました。

     

    おそらく小学校も

    運動会の練習中なのでしょう。

     

    興津海岸の段丘上に

    位置するグランドには

    相当強い風が吹いている様子でした。

     

    一方

    宮本町に位置する

    釧路刑務支所は

    高い塀に囲まれているとはいえ

    塀の外にまさるとも

    おとらぬ

    強風が吹き荒れていました。

     

    よく刑務所生活は

    衣食住医療すべてにわたって

    ケアが行きとどいているのに対して

     

    出所後は

    厳しい現実と向かい

    合わなければならない

    と言われます。

     

    「塀の外は風強し」と

    形容されがちですが

     

    昨日の運動会に限って言えば

    「塀の内もこれまた風強し」

     

    受刑者のみなさんのみならず

    私たちも

    人生において

     

    しばしば

    予想外の強風に

    さらされ

    動揺しやすいもの

     

    そんな時

    「私がいるじゃないか!

    恐れるな!」

    そう語ってくださる方が

    おられることは

    なんと幸いでしょう。

     

    ゆるぎない歩みを

    してまいりたいもの

     

     


    6:18 強風が吹いて湖は荒れ始めた。
    6:19 そして、

    二十五ないし三十スタディオンほど漕ぎ出したころ、

    弟子たちは、

    イエスが湖の上を歩いて

    舟に近づいて来られるのを見て恐れた。


    6:20 しかし、イエスは彼らに言われた。

    「わたしだ。恐れることはない。」
    6:21 それで彼らは、イエスを喜んで舟に迎えた。

    すると、舟はすぐに目的地に着いた。

    (新約聖書 ヨハネの福音書6:18〜21)

     

     

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